数的処理を制したものは公務員試験を制する
まずは数的処理の勉強法について書いていきたいと思います。
数的処理は公務員試験の最難関かつ最重要と言っても過言ではない科目です。
理由としては
- 数的処理は基礎能力試験の3割~4割の比重を占めている。
- 公務員試験志望者の多くは文系であり、数学や数字そのものに対して苦手意識がある。
- 講義を受けたり、過去問を解いてみてもやはり良く分からない。
などが挙げられます。数的処理は判断推理、数的推理、資料解釈に分かれますが、特に数的推理でつまづく人が多いです。
ただ、それ故に対策をしなかったり最初から捨て問としている受験生と、しっかり対策した受験生とでは大きな差が生まれます。
また、数的処理はしっかりと「コツ」をつかみトレーニングを地道に行えば、得意科目にできます。
要はテクニックと慣れが大切なんです。
問題
試しに1問簡単な問題を解いてみましょう!実際に警視庁の試験に出てきた問題です。
A~Eの5人の年齢の関係として、次のア~オのことが分かっているとき、2番目に年齢が高い人は誰か。
ア AはBよりも2歳年上である。
イ Dの年齢はCの年齢の2倍である。
ウ BはDよりも7歳年上である。
エ Eは34歳である。
オ 全員の年齢を合計すると92になる。
目標時間は3分です。超過した場合でも時間を計っておきましょう。
※下にスクロールすると解答があるので、解けたら確認してみてください。
解答
まず、A~Eの年齢をそのままA~Eとして、条件ア~オを式に表してみましょう。
- ア A=B+2
- イ D=2C
- ウ B=D+7
- エ E=34
- オ A+B+C+D+E=92
まず、イの「D=2C」をウのDに代入します。するとBをCの式にすることができます。さらにそれをアに代入すると、AもCで表すことができます。
- イをウに代入→B=2C+7
- それをアに代入→A=2C+7+2=2C+9
よって、これらをオに代入して、次の式が得られます。
- オ→2C+9+2C+7+C+2C+34=92
これを解くと
- 7C+50=92
- 7C=42
- C=6
最後に、C=6をそれぞれのCで表した式へ代入します。
- A=2*6+9=21
- B=2*6+7=19
- C=6
- D=2*6=12
- E=34
よって、2番目に年齢が高いのはAとなります。
いかがでしたか?まだ全く勉強してない方は解けなかった、あるいは解けたけど3分を超過してしまった方もいると思います。
この問題のポイントは
- ア~オを簡単な式で表すこと
- 全ての式をCで表すこと
の2点です。
数的処理は解くスピードが合否を分ける
ちょっと待って!
私はAで表したけどこれでも解けたよ!
たしかにこの問題はC以外で表しても解くことが可能です。
しかし、C以外で表そうとすると式がかなり長くなります。試してみてください。
本問では「C=○○」だけないので、他をCで表す方が楽になります。
公務員試験は時間がとてもタイトです。120分で40問解こうとすると、単純に計算して1問3分
問題によっては文章理解や地道に式を書いていくしかない数的処理など
答えられるが5分以上かかってしまう問題
も多く出ます。
また、見直しの時間を5~10分とるとすると、さらに1問あたりにかけられる時間は少ないです。
そのためにも
- できる限り簡単に
- できる限り少ない文字数で書く
ことが必須となります。
そのためにはどうするべきか。
これはもう、頻出論点の過去問をひたすら解いてテクニックやコツを覚えておく。
という1点に尽きます。
公務員試験の数的処理は、高校数学のように高度な問題を時間をかけて解くのではなく
小学校、中学校で習った算数、数学の簡単な知識で解ける問題を素早く処理するテクニック
が最も求められています。
これは国や地方自治体が数学博士を採用したいのではなく、
基礎的な事を素早く処理できる→与えられた仕事を理解できて問題なくこなせる人材
を求めているからだと思われます。なので勉強は広く浅い知識で十分です。
ちなみに、公務員試験に合格する人は過去問集を最低でも3回、多いと7回くらい回しています。
新しい参考書の購入も検討すべき
そして、解説が具体的で分かりやすい参考書(問題集)を使うことも重要です。予備校や公務員講座に入っている人は既に問題集を持っていると思います。
使い心地はいかがですか?解説を読むことでちゃんと理解できますか?
もし良く分からず困っているのであれば、迷わず市販の参考書を購入しましょう。
私自身過去に学内の公務員講座を受講しており、配布された問題集を最初だけ使っていましたが
- 抽象的で良く分からない解説
- 無機質で開いた瞬間に勉強したくなくなる見た目
- 分厚くて持ち運びしづらい
などの要因によりめでたくタンスの肥やしになりました!
最初にどの参考書を使うかが数的処理に対し苦手意識を持つかどうかを左右すると思います。せっかく問題集を持っているのにもったいない、とは考えず自分に合っているものを選んで勉強しましょう。
お勧めは畑中敦子先生が出している参考書全般です(畑中本)。
初学者でも分かりやすく、疑問点にしっかりと答える解説がついているので、解いていて腑に落ちます。また、頻出分野かどうかが書かれているので力を入れて取り組む分野かどうかが一目瞭然です。
ちなみに、実際に勉強する際には内容だけではなくレイアウトや持ち運びのしやすさもある程度大事なので、いきなりアマゾンで購入するのではなく本屋さんへ行き手に取ってみることを推奨します。
次回は参考書の具体的な勉強方法について解説していきます。
今回も最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。
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