【現職公務員が解説】福利厚生は民間企業と比べてどうなの?【結論:金銭面△休暇面○】

公務員

公務員の福利厚生が良いは真実か?

皆さんこんにちは。公務員の赤木です。

「公務員は福利厚生が良い」という話をよく聞きますよね。

まず前提として、福利厚生(ベネフィット)とは

「所属する団体が、職員、職員の家族に対し給与とは別に支給する報酬、サービスのこと」です。

職員とその家族の生活を補助し、職員の労働意欲や能率の向上を狙う効果があり、主に住居手当や育児休業手当などの金銭面と、有給休暇や夏季休暇などの休暇面の福利厚生があります。

この「公務員は福利厚生が良い」という情報の主な出所としては

  • 親世代から
  • 予備校の講師から
  • ネットによく書かれているから

などだと思います。

ですが、具体的にどういう福利厚生制度があるのでしょうか?

「どういうときにいくら出るのか?」「いつ何日休めるのか?」について詳しく知らない人は多いと思います。

また、実は情報を教えてくれた人も詳しく知らないことが多いです。

特に親世代は、公務員の福利厚生が良いという話を昔聞いて、なんのアップデートもしないまま語っている人さえいます。

そこで今回は公務員の福利厚生の内容解説と、民間との比較をしてみたいと思います。

なお、民間企業として比較する対象は、いわゆる平均的な企業と、公務員のバリュー層である地方国立・マーチ卒程度の学歴を持つ人が公務員試験の勉強が始まるのと並行する形で就活して入る企業(大企業)です。

また、地方自治体の場合は自治体によって異なるので、基準となることが多い国家公務員の福利厚生をベースに解説します。

では見ていきましょう!

金銭面における福利厚生

住居手当

賃貸物件の賃料の約半額程度が支給されます。ただし、MAX28000円です。

民間との比較

家賃の約半額、MAX28000円は「決して高くはない」額と言えます。

全くでない企業もありますが、中堅以上のメーカーであれば3万円程度出るところが多いです。中には5万円や全額支給なども。

ただ、公務員には官舎という選択肢もありますね。築年数が古く、郊外にあることが多いですが、月1万円前後で賃借することができます。なのでそういった条件が問題ないのであれば検討するのも良いでしょう!

財形

公務員独自の資産形成や、住宅購入や困ったときの貸付があります。

民間との比較

正直なところ多くの民間企業に劣っていると思います。

親や周りの人に「公務員は優遇された財形があるんでしょ?」と言われたりもしますが、少なくとも自分が把握している限り「これはお得!」と感じるものはありませんでした。

利回りとしては定期預金・国債以上、低リスクの投資信託・ETF未満といったところでしょうか。

しかも自由に引き出せないものが多いので、私自身はやってません。

年1%以上つく財形があったり、積立できる自社の持株会(購入金額の一部還元)、ストックオプションなどがある企業には完敗です。

また、公務員の場合iDeCo(個人型確定拠出年金)にかけられるお金も月額1.2万円までと、民間の半分程度となっているのも残念ポイントですね・・・。

一応貸付制度は民間と比較しても悪くなさそうでした。

が、公務員なら銀行から低利率の貸付を受けられますし、わざわざ職場に借りたことが分かるような制度を使う人は少なそうです(笑)

優待

民間企業が運営している優待です。代表的な企業として、リロクラブやベネフィット・ワンがあります。数年おきに代わりますが、中身はあまり変わりません。

民間との比較

カフェや施設でサービスを受けれたり、料金が10%程度割引されるのはちょっと得した気分になれます。映画であれば500円の割引を受けられます。

ただ、リロクラブやベネフィット・ワンに加入している民間企業も少なくなく、その場合同じ優待内容です。

大企業であれば同程度の優待に加え、さらに自社関連、提携企業の商品が安くなったりすることも。

優待がない企業<公務員≦同内容の優待会社と契約している企業≦さらに企業独自の優待がある大企業

くらいのイメージですね。

共済組合(KKR)

各自治体、機関が運営している共済組合のプログラムが利用できます。国家公務員の場合、KKR(国家公務員共済組合連合会)となります。

主に

  • 病気やケガ、出産、死亡、休業、災害などに対して行われる短期給付
  • 組合員の退職、死亡、障害などの事由が発生した場合、年金や手当金等の給付が行われる長期給付

があります。

民間との比較

これらは平均的な企業より勝り、民間の大手と比較しても同じか優れていると思います。

支給の要件が厳しかったりしますが、要件に当てはまればちゃんと出ます。民間では制度自体なかったり、あっても申告できない、しづらかったりするので、かっちりしている公務員の利点だと思います。

なお、昔公務員は共済年金でしたが、現在は厚生年金に一本化されたので、この点における公務員の優位性はなくなりました。

その他、KKRではKKRメンバーズカードという年会費無料のゴールドカードを作れたり、KKRホテルを割引料金にて宿泊できたりします。

※KKRメンバーズカードについては以下の記事で解説しています。

特典もありますし、ゴールドカードは1枚持っていて損はないですね。

あと、たまーにハーゲンダッツが一個貰えたりします。

先着順かつ限りがあるので早めにもらっておきましょう!(2敗)

休暇面における福利厚生

有給休暇

4月採用の1年目だけ15日で、その後は1年につき20日ずつもらえます。次の年の有給休暇と併せて最大40日間の繰り越しが可能です。

民間との比較

公務員が勝っています。

1年目で15日、2年目以降20日の有給休暇をもらえる民間は多くありません。入社してから半年間は自由に取れなかったり、2年目以降も労働基準法で定められている下限日数しか付与されなかったり・・・。

大企業だと20日もらえるところもありますが、形式的な日数ではなく有給の取りやすさという実質面において、公務員は段違いです。

急ぎの仕事がなければ、前日に有給申請しても普通に通ります(繁忙部署を除く)。

時間があるときにでも有名企業と公務員の有給取得率を見てみて下さい。転職サイト等で確認できます。

ちなみに、裁判所職員の有給取得率は80%です。ホワイトですね!

病気休暇・介護休暇

病気休暇は、職員が負傷または疾病のため療養する必要がある場合に90日間、介護休暇は、老齢等により日常生活を営むことに支障がある親族の介護のために5日間(介護対象者が2人以上なら10日間)を、年間で取得することができます。

民間との比較

これも民間より勝っています。

メンタルを病んでしまったり、親の介護が必要になったとき、上記の制度を利用することで仕事を辞めなくてもいいのは大きいです。

大企業だとこれらの制度が整備されているところもありますが、長きにわたる制度利用により事実上の退職勧告を受けてしまうことも少なくありません。また、制度利用により減給される企業がある一方、公務員の場合これらの休暇を取得しても給料は満額出ます。

これらの休暇は公務員として働いてる間に利用することはないかもしれませんが、もしものときのセーフティーネットが充実しているのは、流石公務員と言えますね。

特別休暇

様々なものがありますが、主として夏季休暇、結婚休暇、産前・産後休暇などです。

民間との比較

大企業と同水準です。

ある程度の規模の企業でないとあまり制度として整備されてないと思います。

また、有給休暇と同様に公務員は結婚休暇、産前・産後休暇を取ることについて民間より周りの理解がある方だと思うので、この点において実質的に優れているでしょう。

夏季休暇も「取れるもの」と言うよりは「取らなければならないもの」なので、取得は容易です。有給休暇を併せて取り1週間以上休むことができます。海外旅行に行くことも可能ですね。

まとめ

このように公務員の福利厚生は、金額面は大企業と比べると微妙なものの、休暇面は大企業並みかそれ以上の制度設計がされていると思います。平均的な企業との比較であれば、金額面も悪くはないでしょう。

もちろん民間企業も一括りにできるものではありませんし、最近は福利厚生を含むワークライフバランスが良くなってきています。

いずれにしても内容をよく確認せず「公務員=民間より福利厚生がいい」という風には考えないようにしましょう!

最後までご覧いただき本当にありがとうございました。

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