【コスパ悪】国家公務員一般職の中央省庁採用は考え直せ!【現役官僚に聞いてみた】

公務員

公務員試験を受けるのであれば、大多数の人が併願する国家公務員一般職。そしてこの国家一般職は総合職と異なり、霞が関にある中央省庁で働くか、それとも全国にある出先機関で働くかを自分で選択し官庁訪問することとなります(法務省など例外あり)。

ですが、正直なところ国家一般職の中央省庁採用はコストパフォーマンスがかなり悪いので、よほどの思い入れがない限りはおすすめしません。

本記事は国家一般職某省勤務の知り合いからその実態を聞き、まとめたものとなります。

あくまで一職員の意見であるうえにだいぶ辛口なため、中央省庁に関心を持っている方は参考程度にご覧下さい。

なお、国家総合職・一般職問わず中央省庁勤務につき現役官僚から聞いた記事もあるので、是非こちらも併せて見ていただければと思います。

メリットと言えなくもない点と、対する現役職員の意見

大学生や公務員試験浪人生が漠然と考えている、国家一般職本省採用のメリットと、それに対する現役職員の意見について書いていきます。

中央省庁なら東京で働ける

意見

東京勤務がいいのであれば都庁、特別区、東京にある出先機関でも目的を達成することができる。経済産業局・労働局・法務局など原則県内転勤の機関もあるため、自身できちんと調べてみるべきである。むしろ中央省庁採用の場合は全国転勤であることが多いので、ずっと東京で働きたいのであればなおさら調べるべき。

給料が高い

意見

以下の手当てが出るためこれは正しいと言えなくもない。

  • 東京勤務の地域手当(20%)
  • 残業手当
  • 本府省庁業務調整手当

もっとも、地域手当は東京勤務であれば同一なため本省でなくても出る。

残業手当も同上。たしかに本省は残業時間が長いため多額になる傾向があるが、心身をすり減らした対価としてもらうため別に嬉しくない。なんなら以前はサービス残業もあり時給換算したら悲惨であった。

唯一本府省庁業務調整手当は本省勤務でないと出ない手当である。しかし係長以上にならなければ月額1万円にも満たずゴミのような額の手当てである。業務内容から考えればとても割に合わない。

※参考 令和3年時点で2級係員の場合8800円、4級係長で22100円です。(人事院作成「国家公務員の諸手当の概要」より)

霞が関勤務は世間体がいい・箔がつく

意見

国家公務員という括りでは見られても、世間で本省、出先機関の違いをしっかり把握している人はいない。世間体で言うならば、本省か出先かよりも勤務省庁が直近で不祥事を起こしていないかの方が大事。

霞が関勤務なら少なくとも自尊心は満たされる

意見

たしかに最初は当職も胸を躍らせた。だが1か月もすれば1ミリもそんなことは感じなくなる。なぜなら仕事で疲弊するうえ、周りにいる職員も霞が関のため特別感が全くなくなるからである。なんなら総合職と比較すれば明確に下なため、劣等感の方が強いかもしれない。

志望先の省庁でしかやれない仕事がある

意見

本当にそうかしっかり考えてみるべき。仮にそうであったとしても一般職で入省するべきではない。これは後述するが総合職との格差があるし、一般職の場合その仕事に携われない可能性がある。

重い重いデメリット

どうやら中央省庁だからこそのメリットと言える点はあまりなさそうです・・・。

では一方のデメリットはどうなんでしょうか?

不夜城とも称される長時間労働

一部の省庁を除き長時間労働は避けられない。

働いてないうちは残業を軽視しがちだが、残業時間が恒常的に月80時間~だと強メンタルかつ頑丈な肉体を持った体育会系以外は心を病んだり体を壊す可能性がある。

官僚に限らず長時間労働で病んでいる人は調べればネットでいくらでも見つかるため、それらを見た上で本当に自分は大丈夫なのか判断した方がいい。

国家総合職採用との待遇格差

国家総合職は30前後で課長補佐、40過ぎで課長になるのに対し、国家一般職は30過ぎで係長、定年間際でも課長補佐止まりが多い。これは仕事ができるかどうかではなく、キャリアパスがそう設計されている。

総合職の後輩にあっさり抜かれるのはかなりのストレスであるほか、一部の総合職は一般職を見下すような選民思想を持っており、メンタル的にきつい。

さらに一般職は省庁の中心となる政策の企画立案に携われず単純労働にしか従事できないことがある。こればかりは運と省庁次第だが、確実に総合職の方が若いうちに関われる。

もっとも、最近超優秀な一部の一般職がキャリア登用される制度が各省庁で徐々に広がってきているため、一縷の望みはある。

ただいずれにしても最初から総合職で入省したほうが絶対いいという結論は変わらない。

総合的に見ると将来性に疑問を感じるし、待遇にも不満あり。

一定数いる頭のおかしい上司、同僚、議員との関わり

国会議員もさることながら、内部職員も人格破綻者が多い。特に上の年次になればなるほど多い気がする。そういう世代だったのか、組織に染まるとそうなるのか、出世するのがそういう人だからなのか、真相は分からない。

同僚も頭がおかしかったりする。パワハラや激務にやられたのだろうか?

そして、そのうち周りの頭がおかしいのか、それとも実は自分の頭がおかしいのではないかと思ったりもする。

なんにせよやばい職場環境であることは間違いない。

※おかしい上司・国会議員については上記にも貼ってある記事「中央省庁はやめとけ」に具体的に記載しています。

まとめ

見て分かる通りネガティブな意見が多かったです。

ちなみにですが、この知人は数年以内には転職すると言っていました。

もちろん人によって価値観は異なりますし、最終的には自分が望む道を進むべきですが、後悔しないように様々な方向からの情報に触れ判断すべき内容だと思います。

また、比較的ホワイトな省庁や、セミキャリアと呼ばれ総合職のキャリアと同様とまではいかないものの他省庁の一般職と比べて出世できる庁もちゃんと存在します。

将来進路を悔いることのないよう、自分に合った正しい決断をして下さい!

最後までご覧頂きありがとうございました。

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